2025/06/03 12:46
リアクティブな犬にとって、「他の犬とのすれ違い」は、日常のなかでもっとも大きなハードルのひとつですよね?
恐怖、不安、過去のトラウマ、興奮、あるいは縄張り意識。
犬の本能やエネルギーにアプローチするドッグ・サイコロジーや感情や学習のメカニズムをベースにする行動心理学(ビヘイビア)
多くの専門家が共通して伝えていることがあります。
たとえば、
・飼い主の落ち着いた、断固としたエネルギー。
・リードは張らず、犬を導く意識を持つこと。
・空間と距離の確保。
・毎日の運動で、心身のバランスを整えること。
・トリーツなどを使い、感情の上書きを促すこと。
実際、多くの飼い主さんは、こうした対処法はもう知っているし何度も実践していると思います。
それでもうまくいかないから困っているのですよね。
やること自体は一緒なんだけど、ほんの少し視点を変えるとそこにはヒントがあります。
まず、大切なのはしきい値を意識すること。
犬の反応の出るギリギリのラインのその「手前」にいるときが、いちばん学びやすいタイミングなのです。
その絶妙なタイミングを逃さないように気をつけて、アイコンタクトをとってみたり、横について座らせてみたり、視線をそらすようにトリーツを使ってみたり。それでも難しければ、その場を静かに離れてもいい。その時にスリップリーシュが有効なのですね。
肝心なのは、「やり切る」こと。
一貫性を持ってその繰り返しこそが、犬にとっても人にとっても「成功体験の積み重ね」になるのです。
トイレトレーニングと少し似ています。
失敗を叱るのではなく「どうしたら成功できるか」を探していく。
そう、あの時の感覚を思い出してみて。
