2025/10/10 17:57

犬の身体をよく観察していると、四本足で立っているのにその重心が前へ寄っていることに気づく。およそ6割の体重を前脚が支え、後脚は残りの4割。つまり犬は生まれながらにして前のめりにできているのです。

だからこそ、後脚を鍛えることには意味がある。
それは単に筋肉をつけることではなく、犬本来のバランスを取り戻す行為に近い。
ジェントルウォークの重要性を考えると、前に引っ張る散歩は無視できない。リーシュにテンションが掛かるような前に引っ張る散歩は前脚への負担が増し、体の重心がさらに前方へと押し出される。腰が落ち、歩幅が狭くなり、背中が丸まっていく。つまり、前へグイグイ引っ張らせる散歩を続けると後脚の衰えを加速させるということになる。

私の愛犬グリズは股関節骨頭骨折。ポーラーは股関節形成不全の診断を受けたことがあり、それ以来、後脚のケアを日々の意識の中に置くようになった。鍛える方法は特別なものではなく、いつもの散歩に登り坂を少し取り入れてみること。

斜面でロングリードを使って、犬が自分のペースで地面を押し返す時間をつくること。その小さな積み重ねと後脚の意識を持つことが、犬の「シニア期」を静かに支えている。