2025/10/16 12:35

ニュージーランドに10年住んでいたことがあります。
海外に比べると、日本での犬との暮らし方にはいろいろな違いを感じます。
たとえば海外では、犬用のベビーカー(ペットカート)を見かけることはほぼありません。
「犬なのに歩かないの?」と驚かれて笑われてしまうほどです。

広い芝生の公園があちこちにあり、犬たちは飼い主とゆっくり散歩したり、ボールを追いかけて遊んだり。ノーリーシュで過ごす犬も多いけれど、他の犬にむやみに近づいたり吠えたりする姿はあまり見かけません。
呼ばれたらちゃんと戻ってくる。カフェや施設にも自然に溶け込んでいて、店の入り口でじっと飼主を待っている子もよく見かけます。そんな姿が自然にそこにあります。
犬に優しい国や街。何より犬たちは、とても「犬らしく」生きているように見えるのです。

一方で、日本ではどうでしょうか。
「カートや抱っこなら犬同伴可」「5キロまでの犬はOK」そんなルールのあるお店や施設でもドッグフレンドリーと、うたっていることがあります。でも本当にドッグフレンドリーと言えるのは、大きさに関係なく犬が自分の足でその場所に入れることではないでしょうか。
もちろん、病気や怪我、シニア犬などカートが必要なケースもあります。
ただ、健康な犬であれば「カートに乗せる」よりも、「安心して歩ける犬、歩ける環境を育てていく」ことの方が、ずっと健全な気がします。犬は赤ちゃんではなく、小さくても犬は犬なのです。
いずれ近い将来性シニア期を迎え介護生活を送る上でカートが必要になるまでは。。。

個人的なイメージではありますが、「歩けない」、「歩きたがらない」犬が増えてきているように思います。
その背景には日本の社会が、少し犬たちを過保護にしてしまっているのかもしれません。
だからこそ、犬も人もお互いに気持ちよく歩く喜びをを少しずつ作っていけたら。
ドッグフレンドリーとは、本来そんな優しい関係を指す言葉なのだと思うのです。